呼びもしないのに、アポイントもなしにいきなりやって来る業者を訪問販売業者といいます。
なぜこの訪問販売業者がいけないのか。
簡単に言うと“ぼられる”からです。
この訪問販売という売り方は売る商品にもよりますが、白蟻工事の場合非常に効率が悪いです。みなさんもそうだと思いますが、普通いきなり訪問されてもドアを開けませんよね。
下手をすればインターホンすら出ません。また、平日の日中は留守のお宅もかなりあります。
訪問販売会社の営業マンはひたすらインターホンを押し続け、たまたま出られた方に用件を切り出します。当然本当の目的は言いっこありません。
『ただ今この地区で無料で床下を診断するキャンペーンをおこなっています。』
などと言って、とにかくまずは家に入り込むきっかけにします。
ほとんどのお客様は
『けっこうです!』
と言ってお断りになります。
この訪問を一日に200件、300件と繰り返し、まあ1件でも床下診断にこぎつければ御の字、と言った感じです。これでやっと売り込みの入り口に立ったわけです。
ここからが腕の見せどころです。
一方、お客様は無料なら点検ぐらいしてもらってもいいか、という感覚で家に入れたわけです。
ところが悪質業者の手口でも述べましたが、一度入れてしまうと相手はプロですから次第にペースに乗せられてしまいます。気がつくと多額の契約書に判を押してしまうのです。
私が“ぼられる”と言ったのはこの“多額”と言う部分なのです。
営業マンにしてみれば、やっと引っ掛かってくれそうな大事なお客様です。
いつ次の受注が取れるかわかりません。
仮にこの営業マンの1ヶ月のノルマが400万円だとすると、ここで200万円の受注を取ってしまえば半分ノルマ達成です。
えっ、白蟻工事に200万円もかかるの、と思いましたか?
これはまた別の項目でもお話しますが、200万円の見積は簡単に書けます。
よくあるパターンとして
『無料点検キャンペーンをおこなっています。ぜひこの機会に・・・』
『ご近所に床下点検に来たので、ついでに・・・』
こんな感じで、できるだけ抵抗無く点検に持ち込もうとします。
また、最近では
『基礎の換気口に防虫ネットをいかがですか。3000円のところ今日なら1500円で・・・』
と言って実際に安く取り付け、終ってから
『ついでに床下の診断をサービスで・・・』
と巧みに点検にもっていくケースもあります。
床下というところは普段なかなか見ることは出来ません。お客様は“タダなら”とか“見てもらうだけなら”と軽い気持ちで点検をしてもらうことになります。
点検した後は、こんな会話になります。
『どうもごくろうさまです』
『いやー、湿気がすごいですね。』
『そんなにひどいですか』
『ええ、つなぎがこんなに泥だらけになっちゃいました。』
『白蟻、いました?』
『いまのところ被害はないようです。ただ湿気で土台がカビだらけです。このままほうっておくと腐ってしまうので、カビ取りと湿気対策をしなければなりませんね。』
『どうするんですか』
『まず薬剤でカビをやっつけます。そして床下に調湿のために高性能な炭を敷き込みます。次に換気扇をつけて、湿った空気を出してあげます。』
『いくらくらいかかるの?』
『全部で130万円になりますが、今日なら特別に100万円でやらせていただきます。』
このようなやりとり(実際はもっといろいろ話をしますが)で契約を結んでしまいます。
流れを整理すると
1. まずは床下点検
2. 床下の状態を悪く言って不安をあおる
3. 薬剤処理と換気扇、調湿材をセットで見積もる
4. その場で契約を迫る
5. 値引をする |
といったところでしょうか。
実は悪質業者の販売手口は、お客様の家に入ってからはみんな同じです。とにかくお客様の無知につけこんで、扱っている商品を、出来るだけたくさん売り付けようとします。
お客様のドアを開けさせるテクニックもいろいろあります。
『○○住宅検査協会から来ました』・・・消火器でもよくありますね
『△△ハウスの点検に来ました』・・・住宅メーカーの名前を語る
余談ですが、以前当社は施工されたお客様の玄関先に、NHKのような施工済のステッカーを貼らせてもらっていました。ところがそれを見た悪質な業者がさも、当社の社員のようなふりをして点検に伺うということが何件かあり、ご迷惑をおかけしてしまったので、今はやめています。
このように明らかに嘘を言って入ってくる業者の場合、時間が経てば必ずばれますので、とにかく契約を急ぎます。中には、その日のうちに工事をしてしまうこともあります。ひどい場合は30万円ということで工事を頼んだら200万円の請求をされた、なんてこともあります。
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